※8月27日追記
この記事では、高ボッチ高原でキャンプしています。
以前はキャンプは黙認状態でしたが、現在はキャンプ禁止と名言されています。
現在、高ボッチ高原でキャンプはできないのでご注意ください。
2泊3日の長野キャンプライド。
1日目はこちら。
2日目前半はこちら。
岡谷側の高ボッチスカイラインが通行止め。
とりあえず行けるところまで行ってみるか。
1kmぐらい登ったら完全通行止め。ですよね〜。
よし、わかった。
ここまで来たんだ。反対から登ってやる!
20号を走って松本方面へ。
せっかく登ったのに、めっちゃ下った。
高ボッチ高原は1600m。700mまで下ってしまった。
いいよ、900m登ったろうじゃん!
なぜかこのとき、変なテンションで闘志がわき上がっていた。
腹が減ってはなんとやら。ローソンで腹ごしらえ。
暗くなりそうなのでライトを引っ張り出していたら、おっちゃんに話しかけられた。
今度おっちゃんも車に自転車積んで、白馬にキャンプに行くそうで。
キャンプ話に花が咲き、しばし談笑。
「高ボッチ行くなら、鉢伏山も行きなよ。高ボッチより絶景だよ」
「そうなんですか! 明日行ってみます」
「気をつけてね〜」
いいことを聞いた。地元の人のおすすめなら行くしかねえ。
やっと崖ノ湯口まで来た。
高ボッチスカイラインヒルクライムの時間だゴルァ!!
き、キツイ……。
山に入る前から斜度はけっこうなもの。
林道になってからは、路面は荒れているし、つねに10%越えている感じ。
暗くなってきたのでライト点灯。
水や食材が入ったポケッタブルリュックのひもが肩に食い込んで痛い。
すっかり闇に包まれてしまった。
山道なので明かりなどない。
時折、ゴォーという風の音とともに木々がざわめき、山全体が揺れているような錯覚を覚える。
2台、車が下りてきたが、それ以降は人気はない。
この状況で怖いのは、クマとイノシシ。
出会い頭にバッタリ、という状況は避けたい。
iPhoneで音楽をガンガン鳴らし、存在をアピールしながら進む。
途中、前方の林がガサガサ揺れ、緊張した。
ライトを向けたら光る眼。
シカだった……。ホッとする。
シカにはこのあと、もう一度遭遇した。
もう疲労困憊で、10%を越えているような場所は押し歩きした。
つまり、ほとんど押し歩き。
残り4kmから1kmごとに「高ボッチ高原まであと○km」の標示がある。
1km進むごとに休憩し、ゆっくりゆっくり進む。
もはやヒルクライムではなく、ナイトハイクだ。
残り1kmを過ぎたところで車が下りてきた。
横を通り抜け、すこし下ったところで車が止まった。
おっちゃん
「おーい、聞こえる?」
オレ
「あ、はい!」
おっちゃん
「この先、通り抜けできないよ。大丈夫?」
オレ「
通行止めのことですね、大丈夫です。わざわざありがとうございます!」
おっちゃん
「わかっているならいいんだ。気をつけてね〜!」
親切な言葉が嬉しくて、心が温まる。
元気もわき出てきて、最後の1kmは半分ほど自転車に乗って登りきった。
展望台のある広場に着くと、松本市街の夜景がキレイだった。
だが、一瞬で霧に包まれてしまい、風が強くなっていく。
真っ暗だが月明かりでわずかに周囲が見える。
ゆっくり場所を吟味している余裕がなく、広場に適当に張った。
突風が吹いて設営には難儀した。
ペグだけだと吹き飛ばされそうなので、張り網で強化。
汗が冷えて、めちゃくちゃ寒い。
自然保護センターの自販機でホットのお茶を買って暖まる。
すぐそばにトイレがあった。水場はたしかにない。
しばらくすると雨が降ってきた。風は強いし、最悪だ。
外でお湯を沸かすこともままならない。
疲れ果てているため、パンをかじってさっさと寝た。
しかし、横殴りの風と雨でテントが揺れまくり、そのたびに起きてしまう。
そのため、あまり寝られなかった……。
朝。小雨がぱらついている。
夜に車が2台来たが、霧で何も見えないからかすぐに帰って行った。
キャンパーは誰もおらず、ボッチでぼっちキャンである。
曇ってて何も見えねー。
相棒はびしょ濡れだ。ごめんよー。
しかたないので幕内で湯を沸かし、コーヒーを飲む。
昨日食べなかったパンと焼き鳥で朝食。
前室がないとこういうときは不便だ。
浸水、というほどではないが、端っこのほうはびしょびしょ。
昼前。雨が止んだので登山開始!
ぼっちでボッチ山登り。
すぐに山頂。
曇っているけど、いい眺め。
昨日から踏んだり蹴ったりだったけど、この景色が見られただけでも良し。
謎の達成感で満たされた。
ここ、晴れていれば富士山まで見えるんだよなあ。
また来よう。
相棒と記念写真を撮って下山。
まだ雲行きが怪しいので、鉢伏山は行かなかった。
次来たときはかならず!
下山して温泉で汗を流す。
天国ですわ……。
当初の予定は片倉館だったけど、反対側から登っちゃったしね。
新型のスーパーあずさで輪行して帰宅。
2、3日目の走行記録。
素敵な景色を堪能し、人の優しさにも触れて、心が満たされたキャンプライドだった。
途中から全然ゆるキャンじゃなかったけど。
行き当たりばったりも旅の楽しみ方。
とはいうが、次回から走る道の規制情報ぐらいは調べようかな……。